この庭には私が来る前からベニカタバミが自生していました。
私がガーデニングという形で庭の土をいじり始めると、その小さな球根は植物の植え替えとともにたちまち庭中へと広がって行きました。
この繁殖力の強さから「迷惑な雑草」として扱われていることもあります。
私は当初、この花が好きではありませんでした。濃いピンク色の花が、計画していた植栽計画を台無しにしてしまうからです。
なので、最初は球根から丁寧に抜いていたのですが、その小さな球根はどうしても土に残りしばらくするとまた増えていき、全く手に負えずイライラが募るばかりです。
そこである日、私はあらがうのを辞め、受け入れることにしました。減らすでもなく増やすでもなくベニカタバミの好きにさせようと。
すると、このベニカタバミの良さもだんだんと見えてきました。
特徴
ベニカタバミは10月ごろから葉が生え始めます。背の高さはせいぜい5cmくらいで邪魔にならず、冬の間はみっちりと葉を付け、冬雑草を抑えるグランドカバーになってくれます。

そして、開花は、4月の下旬から5月にかけての1ヶ月くらい、開花後は地上部がなくなり、7月には跡形もなくなります。
この性質を知ると問題点はひとつだけになります。5月に咲く派手なピンクが庭の雰囲気を壊すこと。
そこでこの開花期をどうするかの問題を解決する方法を3つ提案させて頂きます。
付き合い方
1.受け入れる
このマゼンタ色は他の植物と合わせるととてもくどくなってしまいますが、反対色の緑色との2色だけにすれば、自然な雰囲気になります。

2.背の高い宿根草で隠す
背の低いベニカタバミは5月に大きく成長する宿根草がその姿を隠してくれます。それに、宿根草の周りではあまり増えないようです。
下の写真では右側のギボウシがベニカタバミを隠しているのがわかります。多分、生えていたとしても花が咲いていないのだと思います。一方、左側のネモフィラはいま一つベニカタバミを隠しきれません。同じ背の高さだから陽が届くのでしょうね。

3.雑草みたいに強い草で制する
この庭にはベニカタバミよりも強い植物が沢山あり、そんな植物の下ではベニカタバミは生きていけないようです。
例えば、エリゲロンに関してはエリゲロンの完全勝利です。あの派手なピンクは全く見えません。

グランドカバーだと、ヒメイワダレソウ、ロンギカウリスタイム、ポリゴナムは多少はベニカタバミの成長を許してしまいますが、だいぶ抑えられています。

もしも、ベニカタバミとの戦いに疲れてしまった方がいたら、私のようにあらがわず、受け入れてみるのも一つの手だと思います。そうすると、ガーデニングがもっと楽になるはずです。
仲間
ベニカタバミは流通していないので、もし、ベニカタバミが欲しいと思ったらオキザリスがお勧めです。なぜなら、ベニカタバミなオキザリスの仲間だからです。ベニカタバミと同じように、オキザリスには花の色や開花期がいろいろあり、選ぶのが楽しいです。


楽天で色んな種類のオキザリスが見られます。中でも紫色の葉っぱのものがお洒落でした。冬の間に花が咲くタイプが多いので、冬にも花の咲いた庭にしたい方は必見です。